介護日誌

子育てがひと段落すると、今度は親。なかなかゆっくりできない人生。

退院4日目

年末天皇誕生日に母が階段から落ちて腰の骨を折った。

年が明けて2月に90歳を迎える。

お年寄りにとって「転ぶ」という事態は最も回避したいことの一つである。

この4日前、初ひ孫のお宮参りを終えたとこであった。

こうなったらせめて終わってからでよかった、と思うことにしよう。

主人はどことなしに無関心。

長男夫婦は気にはかけてくれているが、何しろ生後1か月の子がいる家庭。

積極的には頼れない。

次男は遠方。しかも不安定な生活。

覚書と愚痴の掃き出し口としてここをお借りすることにします。

 

12月23日早朝 階段から落ちた。

気づいたのは里帰りをしていた長男。

大きな音がしたので、部屋を出ると、おばあちゃんが仰向けに倒れていた。と。

自分で歩いて椅子に座ったし、「大丈夫や」と言ったので、様子を見ていたらしい。

約1時間後、私が起きる。やっぱり「大丈夫」とのこと。

今までにも2回程、腕やら指やらを骨折したが、大事に至らなかった。

が、どうも今回は痛そう。

近所のY病院に電話して聞いてみた。「診る先生がいないので、無理です。」

ここはなんとなく常にそんなイメージ。

徒歩5分の総合病院なのに、我が家にとってはなんの役にもたたない。

119番する勇気(?)がなく、7119にかけてみました。

4つ病院を教えてくれた。「必ず電話してから行ってください。」とのこと。

1つ目がY病院。既に却下。

2つ目 車・バスで約5分、自転車でも約10分のI病院。3つ目隣の区の病院(車で約10分)4つ目隣の区の知らない病院。

ありがたいことにI病院が快く受け入れてくれ、主人が送ってくれることに。

10時前に到着。診察、CT、レントゲンまでは至ってスムーズに進んだが、次はMRIというところで急ブレーキ。救急搬入された人が優先だそうで、結局夕方になってしまった。

「骨折しています。」自宅療養でも可能ですが、入院された方がいいのでは?とのこと。孫がもう数日はいるし、私も12月末退職なので、もう数日出勤しないといけない。

入院を選択。

 私が知る限り、母が入院するなんて初めてのことだ。

この頃既に、アリセプト5㎎を服用している程度に少-しずつもの忘れが顕著になってきている。母も不安そうだったが、それ以上に私、嫌~な予感が。

 

12月24日クリスマスイブ。

家は真宗ですけど。といつものつまらんギャグ。

息子二人はミッションスクールの大学卒である。これも何の意味もない。たまたま。

朝気になって気になって病院へ。

昨日と病室が変わっていた。ぼーっとしている。不安が募る。

聞こえないぐらい小さい声しか出ない。

夕べ動いたらあかんのに、起き上がろうとして、軽く拘束されている。(承諾済)

次男がテレビ電話したい、って言ってたけど、これは無理やなぁ。

午後、面会時間に再度病院へ。

ベッドの背を少し起こしてもらっていた。

初めての入院生活、かなりのダメージを受けているようです。

 

12月25日 午前中久々の出勤 。

主治医の先生が決まる。U先生。やさしそうな方です。

脳神経外科。脊髄は当該科になるとのこと。

この日は一日出勤の予定が午後先生からお話をいただけるということで、

午後休にして帰る。引継ぎほぼできていません…。ごめん、後の人。

先生に手術を提案していただく。

圧迫骨折しているところに、セメント(これは専門用語らしい)を流しこむ。

ただし、全身麻酔が必要ということだったので、お断りする。

全身麻酔は怖いイメージしかない。

骨折の治療は日にち薬しかなく、

じっとして寝たきりのリスクと戦うか、入院が長引き、いわゆるボケとの防御をいかにするか。いずれにしても難題ではある。

帰って主人に相談する。

手術してもらい、と言われる。揺らぐ…

 

12月26日 この日も午前中出勤 。

行く予定ではなかったが、引き継ぐ子のご家族がやはり急なご病気で代わりに出勤。

行ってよかったのか、行かなくてもよかったのか微妙。

つくづく非正規雇用は何年頑張ろうが、一生懸命やろうが、存在意義なし。

もうどうでもいい。長い間お給料いただき、感謝。

先生に手術をお願いする。28日に執行していただけることに。

簡単な手術ではあるらしい。

母の様子は相変わらず。ぼーっとしている。夜長男のお嫁ちゃん外出。

今日はかわいい孫を独り占め。と思ったら、長男早めに帰ってきた。

近頃の男の子はやさしい旦那さんである。

 

12月27日最後の出勤。

やはり朝だけで帰る。満足にご挨拶できず。心残りではある。

お嫁ちゃんが午後病院へ行くため。孫ちゃんを見るつもりが帰るなり、病院へ。

だが、主人も休みだったので、ミルク飲ませる、おむつ替えると大活躍。

わが子がこんな小さいとき二人っきりなんて経験なかったはず。

じぃじも孫はかわいくて仕方ないようだ。

 

12月28日手術。

9時からなので、8時半には病院へ。

夕べ寝られなかったようで、麻酔もまだなのに、爆睡している。

おまけに拘束ベルトのマグネットが効かず、はずれなくてモタモタ。

予定より15分ぐらい遅れて手術室へ。

1時間強で終わるはずが、出てきたのは11時。

さらに私、いつも必ず1.2冊は入っている文庫本を忘れ、仕方ないので、売店で購入。

これも読み終えてしまう。

病室に戻るも目が覚めず。先生や看護師さんの呼びかけには答えているが、目は開かず。いったん帰宅。

午後、面会時間に長男と行くも、まだ寝てる。

心配しかないまま帰る。

夜、次男新幹線で帰阪。

 

12月29日次男と病院。

昨日と違って、はっきりしていた。

次男と会えて喜んでいる。

コルセットが痛い(苦しい)と不満。

それは我慢してね、と言い聞かせる。

長男一家1か月ぶり帰宅。さみしくなるなぁ。

 

12月30日31日あわただしい。

一応、大掃除とおせち作り。

午後は次男と面会。

お寺、お宮さんにご挨拶。

大丸に贈り物しに行くのに、スマホ忘れていって、大ショック。

年明けに電話で依頼することに。間抜けな1年の締めくくり。